2017年12月10日

【今週の風考計】12.10─福島・原発事故がいまだに残す、限りない危険と尽きない不安!

6年9カ月前、福島第一原発3号機は核爆発を起こし、最大で毎時2千ミリ・シーベルトの放射線量を放出、甚大な被害をもたらした。
いま廃墟となった原子炉建屋内にある貯蔵プールから、使用済み核燃料566本を、来年6月ごろには取り出せるよう準備が進んでいる。ドーム型の屋根が設置され、収納容器を吊り上げ地上までおろすクレーンは長さ約17m・重さ約90トンに及ぶ。

しかし、取り出したはいいが、どこで処理するのか、何も決まっていない。1号機・2号機の使用済み核燃料の取り出しに至っては、「2023年度を目途」にというだけ。タービン建屋内の復水器にたまった高濃度汚染水の抜き取りも、やっと18日に終える。その汚染水の合計1020トン、セシウム137濃度は5億ベクレル/ℓという。貯蔵するタンク850基はもう満杯。しかもそのうち約730基が、あの製品データ改ざん事件を起こした神戸製鋼の部品が使われている。漏れださないとも限らない。

原発事故による汚染など、福島県内の指定廃棄物は17万2千トン。それを埋める最終処分場が富岡町に設けられ、搬入が始まった。今後、6年かけてこの最終処分場に集約される。ただし、県内の除染で出た汚染土や10万ベクレル/sを超える廃棄物については、10月に稼働したコンクリート構造の中間貯蔵施設(双葉町・大熊町)に、最長30年間、保管される。
その後、県外で最終処分する方針だが、具体策は決まっていない。なし崩しに福島県外7県の汚染土・47万㎥が持ち込まれてしまうのではないかと、住民の不安は尽きない。(2017/12/10)
posted by ロバの耳 at 13:28| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月07日

《遠吠え》つねに他者を「自律的な市民」として扱ってこられた原寿雄さんの「懐の深さ」の秘密=田悟恒雄

 元共同通信編集主幹、『市民社会とメディア』の編者・原寿雄さんが先月末に亡くなっておられたことを、けさの新聞で知りました。心からご冥福を祈ります。
 原さんといえば、1957年、大分県で交番を爆破して共産党の犯行に見せかけた「菅生事件」を追い、真犯人の警官を捜し出して報道した功績、そして社会部次長の1960年代に「小和田次郎」の筆名で書かれた『デスク日記』で知られる「大ジャーナリスト」(グラムシ)です。
 共同退社後も、ジャーナリストとして社会的発言を続けるかたわら、後進のジャーナリスト、ジャーナリズム研究者を鼓舞激励することに力を注がれました。
 そうした場のひとつが、神奈川県茅ケ崎市のご自宅で定期的に開かれた「原塾」でした。そのメンバーに「強要されて」前掲書の巻末を汚すこととなった「編集者あとがき」を引き、当時の雰囲気を感じていただきましょう─。

 「東京・巣鴨のとげぬき地蔵尊は『おばあちゃんの原宿』として広く知られる。その向こうを張ったわけでもなかろうが、湘南は茅ケ崎にも『〔おじいちゃんの〕原塾』がある。老中青ほどよいバランス構成のジャーナリスト、メディア研究者らが定期的に集い、『市民社会』についてなにやら真剣な議論を交わしているという。…
 ところで、持説は歯に衣を着せずいとも明快に発言する一方、つねに他者を自律的な『市民』として扱い、決してそれを押しつけない塾長〔原さん〕のあの懐の深さは、民主主義思想の体現というだけでは説明にならない。それはいったい何なのか?
 最近になってようやくわかったのだが、どうやらキーパースンは侃子〔よしこ〕夫人であるらしい。塾の開催日にはいつも素敵な料理を用意して塾生たちを暖かく迎え入れ、塾長がジェンダー論についてとくと語れば、「あなた、そんなこと言えるの?」とカウンター・パンチを食らわせる。そんな夫人のダイコンの煮付けが食べたくて塾に通ったと白状する強者〔つわもの〕もいる。ともあれこの本は、侃子夫人のお力添えがあってはじめて上梓できた、と言っても過言ではあるまい。」

(「零細出版人の遠吠え」12/07より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 09:51| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月05日

≪おすすめ本≫ 前川貴行 写真・文『動物写真家という仕事』決して敵にはならないと念じ、動物たちに出会う緊張あふれるドラマ=土居秀夫(元『アニマ』編集長)

 評者の私も編集に携わっていた『アニマ』(平凡社刊)が、日本初の動物・自然のグラフィック誌として創刊されたのが1973年。その当時、わが国にはプロの動物写真家と言える人は数えるほどしかおらず、その先駆者の一人が著者の師である田中光常氏であった。
 『アニマ』は20年後に休刊となるが、この間にデビューした日本の動物写真家たちの多くが世界でもトップレベルになっていった。著者が写真家を志したのが1996年というから、いわば第三の世代といえよう。

 本書は、新時代の動物写真の旗手とされる著者が、田中光常氏への弟子入りを起点として、自らの20年の軌跡をたどる半生記であり、北極圏のツンドラから熱帯雨林、日本の山岳地帯まで、野生動物と出会える自分のフィールドを求めて歩いた旅の記録でもある
 動物写真が他のジャンルの写真と異なるところは、その対象が人間にとっての異界であることだ。野生動物の生息地は本来人間の領域ではなく、写真家は彼らにとって闖入者にすぎない。
 どうしたら動物たちに自分の存在を認めてもらえるのか、著者は、人の精神状態を見極めるというチンパンジーに対して、「自分の立場が強固で優位であることを意識し、しかし決して敵になりうることはないという心構えを念じ続ける」という。

 本書では「あきれるほど地味な仕事」の相手である動物たちとの、緊張感に満ちた邂逅のドラマが淡々と綴られていく。そこから読者は、私たち人間がこの地球上で共生すべきものたちの存在を、あらためて知ることができるはずである。
(新日本出版社2600円)
「動物写真家という仕事」.jpg
posted by ロバの耳 at 10:28| Comment(0) | おすすめBOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月03日

【今週の風考計】12.3─「日本維新の会」と<加計マネー>疑惑、その真相と深層を解明せよ!

「日本維新の会」の足立康史衆院議員は、11月30日の衆院憲法審査会で、またまた朝日新聞を名指しして「捏造、誤報、偏向のオンパレード」と、何ら具体的な根拠も示さず、誹謗中傷きわまる暴言を吐いた。さらに憲法改正国民投票について、「最近のマスメディアの偏向ぶりを見るにつけ、マスメディアを正すか、信頼度を引き下げることに取り組むことが、国民投票に必要な環境整備だ」とまで述べた。

足立議員は11月12日、朝日新聞の<加計問題>に関連する社説を巡って、ツイッターに「朝日新聞、死ね。」と投稿した御仁。10月23日投票の衆院選で小選挙区では落選したが比例復活して現在3期目。元通産・経産官僚。国会の場でも、加計疑惑を追及する立憲民主党など3党の議員の名前を挙げ、あっせん収賄罪に該当する「犯罪者」とまで発言、謝罪に追い込まれた。

ここにきて、足立議員が所属する「日本維新の会」に、<加計マネー>疑惑が浮上してきた。加計学園の加計孝太郎理事長と息子で副理事長の加計役氏から、片山虎之助・共同代表に政治献金がなされていた事実が、日刊ゲンダイの調べで発覚した。
なるほど、それで「日本維新の会」の各議員は、国会で<加計問題>を追及しないのか。納得。加計学園が運営する岡山理科大学獣医学部は、愛媛県今治市から37億円の土地を無償譲渡され、その上に県と市から96億の建設補助金まで得て開設される。この財源はすべて税金だ。もし経営破綻したら責任は誰がとるのか。

「認可したから終わり」では済まない。加計理事長以下、関係者を全員、国会に呼んで、徹底して国家戦略特区諮問会議の真相を解明すべきだ。(2017/12/3)
posted by ロバの耳 at 10:00| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月30日

《遠吠え》巷間 "優秀" と言われる財務官僚ってぇのは、その "優秀な頭脳" の使い方を誤っている=田悟恒雄

 おとといの衆院予算委員会での財務省・太田充理財局長の答弁を聞いてからというもの、零細出版人は首をひねったまま困っています。
 何せ「朝日印刷のタコ社長」みたいなものですから、年末近くに首が回らなくなることは決して珍しくはないのですが、今回はチト様相を異にします。
 この春、前任者のアノ佐川宣寿理財局長が、自信満々かつ平然と繰り返した答弁を、まずは反芻しておきしょう─。

 「財務局側から〔森友学園側に〕価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」(「私はコレで国税庁長官に栄転できました!?」)

 ところがどっこい、この27日の衆院委員会で後任の太田局長は、「金額のやり取りがあった。そこは認めている。…金額のやり取りが一切なかったかのように答弁が受け止められて誤解を招いたとすれば、おわび申し上げる」などと "陳謝" しながら、あまりの苦しさからでしょう、実に往生際の悪い弁明を付け足したのでした─。

 「〔財務局側は〕金額は触れたが価格は言っていない」

 「だから佐川答弁は間違っていない」とでも言いたのでしょうね。でも、これを聞いた零細出版人も、首をひねるばかりの苦しさに、あまり信頼できないと言われる「Wikipedia」に当たってみたところ─、

 「価格(かかく、英: price)とは、有形・無形の各種の商品(サービスを含む)の取引に際して提示される金額をいう。値段(ねだん)とも呼ばれ、サービスについては料金(りょうきん)ということもある。」

 で、「金額」の方は「Wiktionary 日本語版」によると─、

 「具体的な数字で表した金銭の量」

 なんだそう。
 どうやら、「意味不明のスコラ論議」に持ち込んで、人々を煙に巻いてやろうという算段のようです。
 つくづく、「巷間 "優秀" と言われる財務官僚ってぇのは、その "優秀な頭脳" の使い方を誤っている」と思うばかりです。

(「零細出版人の遠吠え」11/30より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 10:32| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

≪おすすめ本≫ 梅田正己『日本ナショナリズムの歴史』全4巻 「神話史観」の源流にさかのぼり、甦る日本ナショナリズムの実像を明かす=今井康之(JCJ出版部会)

今年の「平和・協同ジャーナリスト基金賞」<審査委員賞>受賞
 
 著者梅田正己さんと筆者はJCJ出版部会やマスコミ九条の会で活動を共にしてきた仲間である。この縁で私は、原稿段階から最初の読み手になった。読後の感想は「面白くて止められない!」の一言に尽きる。
 以来、これが本になったら一人でも多くの人々に広めたい、この本で日本を変えてみたいとの思いを強くした。このような次第で今回、本書の紹介を買って出た。

前人未踏の著作誕生!
 あの惨憺たる敗戦を経ても断絶することなく地底に生き続けてきた天皇制に基づく国家主義。これを基軸に据えた自民党改憲草案。著者はこの草案を「戦後保守イデオロギーの集大成」と規定し、そのしぶとい延命の歴史的究明を自らに課した。この問題意識こそが著者をして「日本ナショナリズムの歴史」を執筆せしめた最大の動機である。
 これまでにも、この主題に取り組んだ学者はいたが果たせなかったと著者は記している。
 梅田さんは出版社勤務を経て1972年に高文研を創業し、編集者・執筆者として縦横無尽の活躍をしてきた。梅田さんの一貫した出版理念は、目の前に生起している重大な社会問題の本質を解明し、広く闘う論理を提起することであった。
 五年前、40年間も経営の陣頭に立ち続けた社を引退した。それ以後、学者ではないという地の利を存分に活かした本書の執筆に没頭し、このほど、ついに4冊本として完結させた。前人未踏の書である。
日本近代史の泰斗、中塚明・奈良女子大学名誉教授が、本書刊行に寄せて、こう述べている。
〈この「神権天皇制」を軸とした「日本のナショナリズム」の成り立ち、発展、変ぼう、そして今日にいたる歴史を、日本ではじめて系統的に明らかにしたのがこの本です〉
「日本ナショナリズムの歴史」.jpg続きを読む
posted by ロバの耳 at 10:16| Comment(0) | おすすめBOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月26日

《焦点》 教育に情熱を燃やす前川喜平氏=橋詰雅博

 10月25日付東京新聞の読者投稿欄「ミラー」に神奈川県大和市に住む主婦の大宮啓子さん(72)の一文が掲載されていた。中身はこんな具合だ。
〈厚木のシャッター通りといわれる一角に「えんぴつの会」と手書きの表示がしてある。民間で運営する自主夜間中学。9月末のある日、そこに四十数人が集まっていた。フィリピンやコロンビアの若者たちだ。
 彼らは戦争や病気、不登校や家庭の事情などで小学校の勉強ができなかった。学びたくても学べなかった人たちの意欲はすごい。全く日本語の分からなかった男女が普通に日本語で会話し、漢字の書けなかった人が検定を受けるまでになった。(中略)
 教える人はすべてボランティアだ。先生と生徒の師弟関係というより、一人一人の人間として、お互いに学び合う姿勢が貫かれている。(中略)彼らに公的な教育支援がいきわたるよう強く願っている〉
 実は文部科学省前事務次官の前川喜平氏(62)は、えんぴつの会で勉強を教えるボランティアをしている。9月初旬に本紙インタビューを受けた際、この「学習ボランティア」についてこう言っていた。
「私は2、3人の方をマンツーマンで教えている。その一人は80歳近い男性です。身の上話では、幼いころ両親が亡くなり、親戚に預けられ家事労働をさせられた。耐えられず家出した後、炭鉱で働いた。学校に1度も行ったことがない。字は書けない、読めないでよく生きてこられたと思いました。現在は、ひらがな、カタカナを読めて書ける小学校低学年の国語レベルまできている」
 彼は福島市の民間の自主夜間中学でも教えている。
 「70代の男性は、中学は卒業しているが、それは形式だけで、小学校レベルの知識です。新聞を読んで理解したいという彼のニーズに応えるため朝日新聞を教材として使っている」(前川氏)
 人間の尊厳を保つには学習は不可欠という前川氏、教育への情熱は高まる一方だ。

posted by ロバの耳 at 12:39| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【今週の風考計】11.26─DVと性暴力による被害救済へ法改正を! 政府は早急に取り組め!

◆1960年11月25日、ドミニカ独裁政権と闘ったミラバル姉妹が殺害された。その日を「女性に対する暴力撤廃の国際デー」と定め、12月10日の「世界人権デー」まで、16日間、世界中でキャンペーンが張られている。

◆さて日本での女性に対する暴力の実態はどうか。日本では3日に1人、妻が夫によって殺され、成人女性の3人に1人がドメスティックバイオレンス(DV)被害を体験しているといわれる。現に、昨年1年間のDVは6万9908件(10.7%増)と最多を更新し、13年連続の増加である。

◆だが、DV被害から逃れるための一時保護所・シェルターへの入所率は33県が40%未満、秋田県は入所率が5.8%と全国で最も低い。「夫の暴力で骨折させられても一時保護所に入れなかった」との証言が複数ある。
◆さらに首を絞められた痕や殴られた痕がある女性は入所しやすいが、精神的に追い詰められるモラルハラスメントなどは、見た目では分からないので、相談員の判断任せ。かつ相談員の「生活保護や児童扶養手当のために偽装離婚したいんでしょう」といった、心ない言葉に深く傷つくケースも多くある。
◆若い世代での「デートDV」も深刻だ。10代カップルの3組に1組で起きている。ストーカー被害は2万2737件、4年連続で2万件を超え前年比3.5%増だ。

◆安倍政権は「すべての女性が輝く社会」をうたうが、日本は国際社会から「女、子どもが家の中で殺される危険の高い社会」だと批判され、DV加害者を処罰するよう法律の改正が求められている。DV防止法が制定されて16年、我が国はDVと性暴力による被害救済の面で、国際的にも最後進国となっている。(2017/11/26)
posted by ロバの耳 at 10:00| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月22日

≪おすすめ本≫西村京太郎『十五歳の戦争 陸軍幼年学校「最後の生徒」 』叩きこまれた軍国教育から戦争を問う=金子 徹(「赤旗」記者)

 トラベルミステリーの大御所が、戦後70年を経てから、しきりに戦争を題材にしたミステリーを書くようになった。2015年刊の著書は大多数が戦争に絡むものだ。
 人気作家が、なぜいま戦争を問うのか。その真意を伝えるのが本書である。エリート養成機関である陸軍幼年学校で、徹底した軍国主義教育を受けた著者だからこそ書ける証言がつまっている。

 1945年4月、八王子市にあった東京陸軍幼年学校に入学。高い塀に囲まれた、病院まである閉鎖的な世界だった。市民との交流も禁じられ、「強い使命感」を植え付けられた。空襲の日々、緊張の連続だった学校生活、本土決戦を前にした心境など、生々しく伝える。「本土決戦になったら、楯になって、天皇陛下をお守りするのだ」と思っていたと振り返る。
 後半は、戦後の食糧難や占領下の世相などを記している。

 そのうえで、「日本人は戦争に向いていない」と結論づける。理由として、日本人は「国内戦と国際戦の違いがわからない」「現代戦では、死ぬことより、生きることが大事なのに、日本人は、死に酔ってしまう」等々、7点を指摘している。

 昨年、御本人にインタビューをする機会があった。印象深かった言葉を紹介しておく。
 「怖いのは、戦争になると死を恐れなくなること。戦争のための教育をたたきこまれたから、死ぬのは全然怖くなかった」
 「世界中が戦争になっても日本だけは、たたかわない方がいい。たたかわない国が、一国でもないと、まずいんだ」
(集英社新書760円)
「十五歳の戦争」.png
posted by ロバの耳 at 09:00| Comment(0) | おすすめBOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月19日

【今週の風考計】11.19─世界から日本へ、218もの人権改善勧告。沖縄へ社会権保障の勧告は初めて

国連の人権理事会が、日本の人権状況に関して、約5年ぶり3回目の定期審査を行った。このほど世界106カ国から出された218の勧告が報告書にまとめられた。多かったのが人種や男女差別、性や地域少数者への差別をなくす取り組みへの勧告だった。

特筆すべきは、沖縄の人々の人権や社会権の保障を促す勧告が、初めて盛り込まれたことである。翁長・沖縄県知事が国連で訴えた「基地押し付けの構造的差別や人権侵害」、また山城博治議長の長期拘束への異常さなど、世界が認識したからである。
慰安婦問題では中国や韓国などから「深く謝罪し、被害者に補償せよ」との勧告が出されている。福島第一原発事故に関連して、被災者の命を守る措置を拡大し、子どもが放射線被ばくによって受ける被害の大きさについて、正確な情報を学校教材に記載するよう求めている。

メディアに関連するテーマでは、「報道の自由」が萎縮しないよう、特定秘密保護法の法改正などを求める勧告、また政府によるメディア規制が、放送法4条を恣意的に使って、進められていることが批判され、この放送法第4条の「廃止」とともに、独立した第三者による監督機関の設立を求める提起が米国から出された。
いまやテレビでは安倍政権を代弁するかのようなコメンテーターばかりが重宝され、放送メディアは完全に腰砕け。政権が何も言わなくとも勝手に忖度し、自主規制に走るという体制が完成してしまっている。公権力のウォッチ・ドッグ=監視役としての「報道の自由」が阻害されている。

これらの勧告に、どう日本政府は対応するのか。受け入れるのか否か、来年3月までに態度表明しなければならない。またも木で鼻をくくったような弁明を繰り返せば、物笑いの種になるだけ。(2017/11/19)
posted by ロバの耳 at 10:00| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月16日

《遠吠え》「泥棒を検察官に」してしまえば国会は毎度「田舎芝居と茶番劇の舞台」に=田悟恒雄

 衆院選に大勝し「いよいよ驕れる自民党」は、さっそく野党の質問時間の削減に手を付けます。
 で、そんなことをすればどうなるのか、「加計学園」問題をめぐるきのうの衆院文部科学委員会質疑は、そのことをまざまざと示してくれました。
 これまで「与党:野党=2:8」だった質問時間を「1:2」へと、与党に手厚く変えた質疑のトップバッターは、8月まで文科副大臣を務めていた自民党・義家弘介氏でした。ご存知、「加計学園獣医学部新設」問題の議論に副大臣として直接関わり、この間、文科省から続々出てきた一連の文書にも、「重要なアクター」としてお名前が登場する、「れっきとした当事者」。
 そんな人物に30分もの質問時間を与えると─、

 「恣意的な報道を繰り返したマスコミ、野党による結論ありきの追及にじくじたる思いを抱いてきた」

 などと、貴重な質問時間を使って、何と自己弁護やら、メディアや野党への批判やらを繰り広げたのでした。
 おまけに当の文科省の「再調査」で本物と認定された内部文書に対しても─、

 「恣意的に打ち替えて作成し、意図的に共有フォルダに入れられた。あるいは逆に意図的に打ち替えられたものが外部に流出させられたという疑念が払拭できない」

 などと、何の証拠もなく言ってのける始末。
 本来「チェックを受ける側」を「チェックする側」にしてしまう、もっとはっきり言わせてもらうと、「泥棒を検察官に」してしまえば、国会は毎度「田舎芝居と茶番劇の舞台」と化してしまうでしょう。

(「零細出版人の遠吠え」11/16より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 11:05| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

≪出版界の動き≫ 雑誌の売り上げは前年比マイナス14.1%、深刻な事態

●11月3日〜5日に開催の神保町ブックフェスティバルが、過去最高の12万人を超える来場者。参加出版社142社、188台のワゴンで汚損本や旧版などを割引販売。飲食店関係のワゴンを含め240台の出展は過去最多。全体の売上げも過去最高額の予想。本の値引率は「半額」が顕著だが「70%オフ」「全品100円」など、多様な価格表示がアピールした。

●トーハンが出版社に配送コスト負担のお願い─同業他社と協業・効率化を図っているものの、出版流通を維持・継続していくには出版社の協力が必要であるという。それなら出版社は返品する配送コストを書店にも負担してもらうとの提案も出てきそうだ。そうなれば書店も自衛のため、取次が勝手に書店に本を送りつける「パターン配本」を拒否するだろう。

●今年の出版物の販売金額は1兆4千億円前後と予測される。1996年のピーク時の2兆6563億円に比べれば、この20年間で販売額は半減。加えて雑誌の売り上げは前年比マイナス14.1%、返品率は最悪の40%が続く、深刻な事態となっている。書店数も半減し1万店を割るのも近い。書店がゼロの自治体・行政区は420、全体の2割に及ぶ。

●岩波書店が来年1月12日に刊行の『広辞苑』第7版の予約注文を開始。10年ぶりの改訂。第6版まで発売していたDVD-ROMの販売はなし。20万部を目標に掲げ拡売に挑む。
●マガジンハウスが、1937年に刊行の吉野源三郎『君たちはどう生きるか』をマンガ化して、8月24日に発売。約2カ月で33万部発行のヒット。10月25日に「異例の10万部重版」(8刷)を決めた。
posted by ロバの耳 at 10:19| Comment(0) | 出版界の動き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

【今週の風考計】11.12─国民の血税を勝手にプレゼントするな!─6億値引きや武器購入

「税を考える週間」があるとは知らなかった。国税庁は11日から17日までキャンペーンを張る。アクセスしてみると<租税の意義、役割や税務行政の現状について、より深く理解し…、自発的かつ適正に納税義務を履行していただく…>とある。

ちょっと待てよ。確か国税庁トップは、あの佐川宣寿さんではなかったか。国会で「森友問題」をめぐり厳しく追及された財務省理財局長、ご当人である。「森友」への国有地払い下げに関し、「書類や記録は廃棄済み、電子データも復元できない」と公言し続けてきた。
その御仁が栄転し、国税庁長官に就いている。記者会見も開かず、国民に謝罪するどころか、自分は書類を廃棄しておいて、納税者には書類は隠すな!では、誰がまじめに「納税義務を履行して」いけるか。

このほど会計検査院は「森友」への国有地払い下げ6億円の値引きは、過大であったと指摘した。値引きした6億円の損失を血税で穴埋め!冗談じゃない。
安倍首相も同じ穴のムジナだといいたい。トランプ大統領の娘イバンカさんが来日するやいなや、「イバンカ基金に約57億円拠出する」とブチあげた。自分の財布でもないのに、「国民の血税」を使って、勝手にプレゼントする。「いい加減にしてくれ」との声が広がる。

さらに「米国から導入するF35Aや新型迎撃ミサイルに加え、イージス艦の量・質も拡充したいので、さらに武器購入を増やしていく」と、シンゾーはドナルドに尻尾を振る。霞が関も永田町も国民の血税を、なんと心得る!(2017/11/12)
posted by ロバの耳 at 09:00| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

≪おすすめ本≫森永 玲『「反戦主義者なる事 通告申上げます」反軍を唱えて消えた結核医・末永敏事 』投獄・尾行・弾圧にめげず反戦を貫いた生涯を掘り起こす=藤田廣登(治安維持法国賠同盟常任理事)

 戦前、反戦・反軍を唱えたため、その生涯を抹殺されていた結核医の存在が戦後70年経った今、初めて明らかにされた。その人の名は末永敏事(すえながびんじ)。
 長崎県島原半島の旧北有馬村(現島原市)出身の医師、若くしてアメリカへ留学、大きな業績を残して帰国後、内山鑑三を師と仰ぎ、キリスト者として「非戦論」を貫く。

 本書は、地元でも忘れ去られ「実在する人物なのか」とすらいわれた末永の生涯を、著者である「長崎新聞」の森永玲氏(編集局長)が、同紙に78回にわたって執筆した長期連載(2016年6〜10月)に、その後の調査を加えて出版された。
 著者はわずかな手がかりを頼りに、徹底した取材で跡づけ、その生涯の全体像に迫っている。
 タイトル「反戦主義者なる事 通告申上げます」は、末永が医師として茨城県知事宛てに「軍務を拒否する旨」通告した文言からとられた。

 彼は「日支事変は日本の侵略戦争」「政治の実権は軍部が握っている」等と公言したため、「陸軍刑法違反・不敬罪」により水戸刑務所に投獄される。出所後、特高警察、憲兵による徹底した尾行と弾圧を受けるが、太平洋戦争期の1943年頃以降、45年8月死去までの消息は、今日も不明のまま。
 評者は、一昨年、遺族の依頼を受けて末永敏事の調査を手がけ、彼の治安維持法被弾圧者としての側面に光をあて、『治安維持法と現代』誌2015年春季号に紹介した者として、秘密保護法、戦争法、共謀罪法下の今日、本書を推薦し、多くの人々に読まれることを期待したい。
(花伝社1500円)
「反戦主義者なる事…」.jpg
posted by ロバの耳 at 09:00| Comment(0) | おすすめBOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月10日

《遠吠え》「太平洋には米中を受け入れる十分な空間が…」は、悪名高い「パーセンテージ協定」の再来だ=田悟恒雄

 さすがは「笑ゥせぇるすまん」、「取引」(deal)だけはお手のものです。
 日本と韓国では「北の脅威」をかざしながら、まんまと高額な米国製兵器の大量売り込みに成功したかと思ったら、中国では「貿易不均衡是正」を大義名分に、なんと総額2500億ドル(約28兆円)超の商談をまとめてしまいました。
 やっぱりこの男、大統領職なぞ返上して、「せぇるすまん」の本分に戻ってもらうほうが、世界にとってはいくらかマシなのではないかと思います。
 一方の「紫禁城の皇帝」習近平氏ですが、「大盤振る舞い」の後の高揚した気分のなせる業なのか、「聞き捨てならぬ言葉」をさりげなく漏らしています─。

 「太平洋には中国と米国を受け入れる十分な空間がある」

ですと。
 実は前にも同じことを述べているのですが、要は、中国もアジア太平洋地域でのヘゲモニーを握りますよ、という決意表明にほかなりません。
 私ゃ、とたんにその昔、英ソ間で結ばれた悪名高い勢力圏構想「パーセンテージ協定」(Percentage Agreement)を思い出してしまいました。
 そう、1944年10月のモスクワ会談で、チャーチルが「これでどうだ」とスターリンに示した紙切れには、こんな数字が書かれていたと言われます─。

 「ルーマニア王国:ソ連90%、その他10%、ギリシャ王国:英国90%、ソ連10%、ユーゴスラビア王国:50%、50%…等々」

 先々、私らは「合衆国51番目の州民」にされるのか、ひょっとして「漢委奴国民」にされるのかってこと?

(「零細出版人の遠吠え」11/10より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 10:10| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月08日

《焦点》 富山市議会政活費不正を暴いた調査報道番組ディレクター・五百旗頭幸男さん=橋詰雅博

 2017年度の日本ジャーナリスト会議の放送部門でJCJ賞を受賞したのは富山県のチューリップテレビ(TUT)が制作した「はりぼて〜腐敗議会と記者たちの攻防」(昨年12月に放送)だ。五百旗頭幸男さん(39)は、政務活動費を不正取得した富山市議14人を辞職に追い込む端緒となったこの調査報道のディレクターを務めた。神戸市出身の五百頭旗さんは、15年前にTUTに入社し、記者、ディレクターを経て昨年6月から夕方ローカルニュース「N6」のキャスターをしている。
 番組をつくるため600本の取材テープを見た。
「12月30日にオンエアーが決まっていて、番組づくりの本格スタートを切ったのは11月中旬からでした。当初はオンエアーに間に合うか心配したが、2週間かけて600本の取材テープを見た結果、そんな心配はいらないことがわかった。記者と市議や市職員などのやり取りが実に面白かったからです。この素材を生かすためコテコテの悪を倒す権力追及型番組にせず、おごらず、気取らず、コメディーをつくるという意識を持ち、辞職した市議たちなどの人間的な弱さに焦点を当てて編集した。楽しかったから予想外に仕事ははかどり、3日間で51分間の番組をつくりあげた。辞職した市議たちなどの人間的な弱さを伝えることができた」
 元NHKアナウンサーの山根基世さんをナレーターに起用したのも成功につながった。「山根さんのレトロ感のあるしゃべりが番組とマッチした」
 キャスターとしては市民目線による率直なコメントをすることを心掛けており、時に自民党を批判して局内で物議を醸すこともあるそうだ。


posted by ロバの耳 at 13:24| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月07日

《遠吠え》「笑ゥせぇるすまん」(死の商人)に唆されて、進んで「カモ」になろうとする浅はかな客=田悟恒雄

 「日米同盟」なんて言うけれど…。なあーんだ結局、「北の危険」を煽るだけ煽っておいて、落とし所は、どうやら「トランプ商会」の虫のいい武器セールスにあるようじゃないですか!?

 「首相は米国からさまざまな防衛装備を購入することになる。そうすれば〔北朝鮮の〕ミサイルを撃ち落とすことができる。日本は大量に買うべきだ。〔そうすれば〕多くの雇用が私たちのために生まれるし、日本がもっと安全になる」

 とは、「笑ゥせぇるすまん」(死の商人)の露骨な売り込み口上。
 で、一方こちらは、「非常に重要なのは、日本が膨大な兵器を追加で買うことだ」なんて唆されて、自ら進んで「振り込め詐欺のカモ」になろうとする浅はかな客の答辞─。

 「日本は防衛装備品の多くを米国から購入している。北朝鮮情勢が厳しくなる中、日本の防衛力を質的に、量的に拡充しないといけない…〔すでに購入が決まっているステルス戦闘機や弾道ミサイルを迎撃するミサイルに加え、イージス艦も〕米国からさらに購入するだろう」

 嗚呼「属国根性ここに極まれり」といったところですが、零細出版人としては、同じ日、トランプ氏に面会した拉致被害者家族・横田早紀江さんのお話の方が、よっぽど気になりました(神奈川新聞「カナロコ」)─。

 −以前から「戦争には反対」と言っていたが。
 「拉致被害者が北朝鮮に残されているという理由だけでなく、戦争は全体の破壊、地球の破壊ですから」
 −トランプ大統領には伝えたか。
 「きょうは喉の調子が悪く、声が出なくて」
 −思いは変わらないか。
 「戦争は一番いけない。何であんなことをしているのかといつも思う。破壊しているだけ。殺戮をしても何にもならない。生命も何もみんなが無になるだけ」
 −本当は伝えたかった。
 「いろいろ言いたかったけれど。…私が話せば時間がなくなってしまう」

 「軍事力行使も厭わずとする日米両政府の強硬な態度を危ぶむ早紀江さんのお気持ちが、ひしひしと伝わってくるようです。

(「零細出版人の遠吠え」11/07より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 10:01| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月05日

【今週の風考計】11.5─読書しない人たちへ、この漫画は逃すな! 心を打つ何かがある。おすすめだ。

▼「読書週間」が始まっている。70回目を迎える。だが電車の中はスマホばかり。全員が指操作に夢中の車両もマレではない。▼高校生が本を読まない割合は57.1%、5人中3人が本をまったく読まない事態だ。読書時間が世界1位のインドでは週10.7時間、日本はその半分以下の週4.1時間である。もはや読書習慣すらない。

▼出版界の現状にも反映する。今年の出版物の販売金額は1兆4千億円前後と予測される。 1996年のピーク時の2兆6563億円に比べれば、この20年間で販売額は半減してしまった。加えて雑誌の売り上げは前年比マイナス14.1%に加え、返品率は最悪の40%を続けている。深刻な事態となっている。
▼書店数も半減し1万店を割るのも近い。書店がゼロの自治体・行政区は420にものぼる。全体の2割に及ぶ。町の本屋さんがつぶれているからだ。嘆くだけでは能がない。じゃあ、どうするか。

▼80年前の1937年に刊行された吉野源三郎『君たちはどう生きるか』を、マガジンハウスが漫画化して刊行した。発売して2カ月で33万部の売り上げを示すヒット作になった。いまなお売れ続けている。先月25日に「異例の10万部重版」(8刷)を決めた。8刷分は11月6日から市場に投入される。
▼読み継がれてきた名著を、新しい感覚で一工夫しての刊行が、若い世代にアピールした好例である。はじめから読書が嫌いなのではない。58回を迎える神田古本まつりも、東京・神保町で開かれている。この宝の山から、名著を新たに掘り起こし復活させるのもいい。(2017/11/5)
posted by ロバの耳 at 12:28| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月02日

《遠吠え》「国難」去って(?)ますます見え見えになった「幼児性とも思える姑息な動機」=田悟恒雄

 きのう第4次安倍内閣が発足。全閣僚が再任されました。
 3カ月前に発足した第3次内閣は、「仕事人内閣」の触れ込みでしたが、結局、仕事らしい仕事は何もしないまま「国難総選挙」へと突入。共産党の小池晃書記局長から揶揄されたように、「仕事し(師)ない閣」に終わった次第。
 この国の憲政史上、そんな先例はなかったわけで、そのあとどうするのか注目していたのですが、結局、何も変わるところがありませんでした。
 ならば、600億円からの税金を投じたあの騒ぎは、いったい何だったのでしょう? どう考えても、「モリ・カケ隠し」以外に、思い当たる節はありません。
 野党からの臨時国会召集要求を無視し、いっさいの国会審議を必死になって拒み続け、まんまと「国難選挙」に大勝すれば、こんどは特別国会の会期を極力短縮しようとしてみたり、野党の質問時間を大幅削減しようとしてみたり…。
 何だか「幼児性とも思える姑息な動機」が見え見えなんですよねぇ。
 で、あれほど騒ぎ立てていた「国難」ってのは、選挙さえ終われば消え去ってしまうものなんですかね? まるで「元寇」みたいなもんです。
 そうか、それで台風一過のグリーンの上で、「ロシア疑惑」に追われる大統領と、「疑惑の人」同士のよしみでゴルフに興じようって算段なのですね? きっと。

(「零細出版人の遠吠え」11/02より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 09:47| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

≪部会レポート≫ 梅田正己さんの講演:内容詳細と質疑応答

日本はどこまで右傾化するのか
「安倍政権と9条つぶし」─その源流を追う

出版部会10月講演会で、梅田正己さんは安倍政権下の現在を鋭く分析し講演した。質疑応答を含め貴重な意見が開陳された。梅田さんは、つい最近、大著『日本ナショナリズムの歴史・全4巻』(高文研)を著したばかり。改憲に暴走する今の時代を、源流にさかのぼって学ぶテキストにふさわしい。

FmA自由メディア 撮影:大場・小林 広報:小林・はた

posted by ロバの耳 at 09:33| Comment(0) | 部会レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月30日

《焦点》前川喜平氏は「防刃チョッキを着て会見に臨んだ」=橋詰雅博

 9月号のこのコラム「編集長EYE」で前川喜平氏のインタビュー番外編を紹介した。10月号は「番外編2」をお届けする。
 前川氏は5月25日、東京・霞ヶ関の弁護士会館で記者会見を開いた際、代理人の三竿径彦弁護士を同席させた。当初は違う場所で、一人で会見に臨むつもりだったが、その気持ちが変わったのは、22日に読売新聞が報じた「出会い系バー」の記事が原因。これは自分の身を守るために弁護士が必要と思ったそうだ。相談した友人から三竿弁護士を紹介された。
 「電話で代理人になってほしいとお願いしたとき、三竿さんは『相手(安倍晋三首相)が大きすぎる、大きな法律事務所の方がいいのではないか』と躊躇されました。これに対して私は『正義感のあるうってつけの弁護士と友人がほめていましたよ』と答えた。結局、引き受けてくださいました」
 会見当日、三竿弁護士は、自ら購入してきた刃物を通さない防刃チョッキを前川さんに渡し、ワイシャツの下に着るようにと指示した。
 「(暴漢に襲われるなど)万が一のことを考えて用意したのだと思います。会見場はエアコンのスイッチが入っていなかった。防刃チョッキを着たせいもあり顔から汗が噴き出た。記者から質問された出会い系バーについて答える自分の映像をテレビで見たが、汗が流れるシーンを捉えていた。視聴者は『焦っている』という印象を持ったでしょうね。あの会見以降、防刃チョッキは着てきません」
 家族もバックアップした。
 「女房は録画した民放各局のワイドショーを見て、出演していた田崎史郎さん(時事通信社特別解説委員)や山口敬之さん(元TBS記者)はこんなコメントしていたと私に教えてくれました。30代で社会人の2人の息子も協力。特に次男からは私がプレスリリースなどを書いていると、『オヤジ、遺憾を言語道断に直した方がいい』などとアドバイを受けた。息子が文章を直すと全体的に語調が強くなった」
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2017年10月25日号
posted by ロバの耳 at 12:28| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月29日

【今週の風考計】10.29─ジャーナリスト殺害事件と国連宣言、そしてコラム「産経抄」の異様な文章

去る16日、マルタ島の女性記者ダフネ・カルアナガリチアさんが、移動中の車ごと爆殺された。彼女はタックスヘイブンに関わる「パナマ文書」の調査報道に参加していた。また同国ムスカット首相の妻が、パナマに会社を設け資産を隠していた経緯も追求していた。

この事件を、なんと19日の産経新聞1面コラム「産経抄」が、「日本の新聞記者でよかった、と思わずにはいられない」と書いた。江川紹子さんは、ツイッターで「人でなし、とはこんなものを書く人のことを言うのだろう。人の無残な死を、同業の者として、まずは悼むということが、せめてできないのだろうか」と。同感。

24日、ジャーナリストの伊藤詩織さんが会見し、同業ジャーナリストが自分に加えた性暴力被害の実態を明かし、日本の司法・社会システムのありかたについて課題を提起した。

ジャーナリストへの脅しや殺害の脅迫、そして暴力は世界中に広がっている。この10年だけでも800人近くが死亡している。7割近くは「銃撃戦や危険な取材活動によって命を落としたのではなく、むしろ政府の腐敗、犯罪、麻薬取引、反体制派の活動を取材した報道内容に対する<報復>として殺害されている」という。かつ犯人は見つからず、見つかっても処罰されず、放置されている。
こうした事態を解決するため、国連は11月2日を「ジャーナリストへの犯罪に対し、不処罰をなくす国際デー」と宣言。今年は4年目となる。世界各地のジャーナリストに安全な環境を整備し、表現の自由を守り人権を前進させ、民主主義を強めるアクションプランを展開している。「産経抄」の筆者も煎じて飲むとよい。(2017/10/29)
posted by ロバの耳 at 11:42| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

《焦点》 都有地を五輪選手村用にたたき売り 「都政版森友疑惑」裁判 第1回口頭弁論11月17日に=橋詰雅博

 東京五輪・パラリンピック選手村建設用地を巡り注目すべき訴訟の第1回口頭弁論が11月17日、東京地裁で開かれる。この裁判は、中央区晴海5丁目の都有地(13・4f)を市場価格の10分の1で、選手村を建てるデベロッパー11社に不当に安く売却したとして、都を相手取り、都民33人が小池百合子知事や舛添要一前都知事、建設業者らに差額分約1209億円を請求するように求めたものだ。国が国有地を約8億円値引きして森友学園に売却した森友疑惑の「都政版」とも言える。都が棄却した住民監査請求に続き裁判でも原告側代理人を務める淵脇みどり弁護士(59)に聞いた。
    ☆     ☆
都が「一人3役」
――監査請求の結論で監視委員の「意見」が付けられていたが、異例ではないか。
 住民監査請求の結論は、行政担当者の反論を追認するケースがほとんどだが、今回、意見が付されたのは異例だと思う。その意見は〈再開発法に基づき、都が地権者、施行者、認可権者の3つの役割を併せ持つことにより土地処分を巡る手続きが,中立的かつ公正な監視や牽制の下で行われないとの懸念を生む状況が生じた〉と指摘。さらに〈今後、重要な決定に当たり、専門家の意見を十分に聞くなどの内部牽制体制を強化し、細やかな対外説明を行うなどにより、これまで以上の透明性の確保に努められたい〉と強調している。
 これは請求棄却と明らかに矛盾しているが、この問題の核心を衝いている。裏を返せば、ひどい形で本件が進んでいるのです。
 ――都のような「1人3役」による市街地再開発事業はほかの自治体であるのか。
 監査委員が聞いた都都市整備局担当者の説明が監査結果に述べられている。自治体が個人の地権者として個人施行の再開発事業を行った事例は5件あるが、都のような「1人3役」の事例はなく、極めて異常であることが鮮明になった。本来の市街地再開発事業の目的や仕組みなどから大きく逸脱している。実態は都による更地の直接売買であり、しかも適正価格の10分の1という廉価でデベロッパー11社に売却した。

背景に官民癒着
――都が東京ドーム3個分にあたる土地を投げ売りした理由は。
 再開発事業の手法を悪用したこんな頭のいいやり方を都だけで考えたわけではないと思う。デベロッパー11社のうち7社に都幹部12人が天下りしている。今回の事業だけでなく、都と民間業者の癒着が恒常的にあるのではないか。デベロッパーにとって再開発事業は建築物の容積率アップの実現や公に地上げができて、自治体から補助金も受け取れ、建てたマンションなどを売却(東京五輪の場合、終了後に選手村にマンションなどが建てられ、デベロッパーが販売)できる。おいしい話です。再開発事業では行政と民間業者は密接な関係になっている。
――そもそも都民が被るデメリットは何か。
 仮に1209億円を回収できれば、都の予算に組み入れられ、福祉や教育などの分野にお金が回され充実する可能性がある。しかし、本来、回収できるお金を回収しないので、財政面で損害が発生し、結局、納税者への公共サービスなどの低下につながる。本件は、国有地を8億円値引きして売った「森友疑惑」と同じ構図です。
聞き手 橋詰雅博
    ☆     ☆
 「都政版森友疑惑」裁判の第1回口頭弁論は11月17日(金)、13時30分から東京地裁419号法廷で開かれる。傍聴に参集を。
posted by ロバの耳 at 11:06| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月28日

《焦点》 文科省前事務次官・前川喜平氏インタビュー続報 公僕は「官邸権力」の下僕ではない=橋詰雅博

日本ジャーナリスト会議(JCJ)の機関紙「ジャーナリスト」10月25日号8面に記事を掲載しました。

 前文部科学省事務次官の前川喜平氏(62)は9月初旬、本紙インタビューに答えた。安倍晋三首相を告発した彼の動機とメディア分析を9月号に掲載。以下は前川氏インタビューの続報だ。
☆  ☆
――権力にベッタリの読売新聞と産経新聞、忖度が目立つNHKは変われるか。
 読売にも心ある記者はいるはずだし、産経だってこのままでいいのかと思う記者はいるだろう。ただ、産経までいくと、内部からひっくり返すのはムリで、外部から包囲して影響力を弱めるしかない。読売はまだ内部から改革できる可能性が残っている。(読売新聞グループ本社会長・主筆の)渡邉恒雄氏の生物学的な生命はそろそろ終わり。重しがなくなれば変わるのではないか。

現職職員に、苦しい思い
 NHKは上田良一氏が、会長に就任してから変わった。少し風通しがよくなった。『クローズアップ現代+』は独占入手の加計学園新文書(〈官邸は絶対やると言っている〉などと記された文書で、萩生田光一官房副長官が文科省担当者に指示したとされる)を6月19日に放送した。その際、出演した社会部記者と政治部記者が全く違うコメントをしていて、かなり面白い状況だった。それ自体がNHK内部の葛藤をあらわしている。前は独自に報じることすら出来なかったわけですから。「政治部記者も出て、官邸寄りのコメントをするなら放送していい」と上層部がOKしたのだと思う。社会部がそこまで押し返している。
各メディアの中で良心のある記者が権力監視というジャーナリズムの使命感を持ち、それぞれの組織で改革を求める動きに期待したい。
――前川氏の告発によって官界の空気は変わったか。
 文科省は大変な混乱状況に陥ったと思う。「あいつが漏らした」とか「あの人がチクッた」など職員は疑心暗鬼に。私は国民に対して正しいことをしたが、文科省の現役職員に苦しい思いをさせて、申し訳ないと思っている。ただし、苦しみもせず、唯々諾々とゆがんだ行政をそのままにしていたら、それこそ大問題です。将来的にそのことで悩む人も出てくる。

息苦しさから解放
 霞ヶ関の国家公務員の間に息苦しさから少し解放されたという空気が出てきた。政治家にひどいことを言われたら、国民にお知らせすればいいんだという感じです。古い役人道≠ゥらいえば、ご主人さまを裏切ることになる。バカ殿でも命をかけて守るという儒教的倫理が今でも官界に少し残っている。だけどそうじゃない。本当の殿は国民ですから。
 公務員であっても、その前に一人の個人。個人として思想や信条、良心がなければおかしい。自分自身の考えがあるはず。だが、その考え通りに仕事ができる保障は全くない。私も意に反する仕事をずいぶんさせられた。第一次安倍政権下での2006年、(愛国心を打ち出した)教育基本法の改正なんかしたくなかった。しかし、自分の意思や良心を捨ててはダメ。個人の尊厳を忘れてはならない。
 公僕は国民に仕える身だが、自分自身も国民の一人であり、主権者であることを認識すべきです。そうでないと国民の立場で仕事ができない。公僕は一部の奉仕者つまり官邸権力≠フ下僕ではありません。一国民としてどうかという視点を失わないこと。「個人の尊厳」と「国民主権」の自覚を持つことは、公務員全体に必要です。
そうなれば、公務員が政界を監視でき、権力を握る政治家も勝手な振る舞いができにくくなる。もしもやりたい放題やったら官僚の反乱が起ることが(私の告発で)分かったと思う。

国民を欺いてきた
――国会で「記録は破棄」と答弁し、安倍首相夫妻をかばい理財局長から出世した佐川宣寿国税庁長官をどう思うか。
 役人は国会での答弁を多かれ少なかれ訓練する。私も心にもない答弁を行ってきている。国民を欺いてきた。それはともかくとして、彼はやはり知っていることをしゃべった方がいい。彼にとって国税庁長官は上がりのポスト=B辞めた後「実は8億円の値引きはさるところから言われ、地下に埋もれたゴミがあることにして、予定通り1億3000万円で国有地を売った」と話したらどうですか。気持ちがラクになる。現在、本人は相当に苦しんでいるのではないか。
――加計学園の獣医学部設置は認められるのか。
 文科省の方針はこうです。獣医学部新設を審査する文科省の大学設置・学校法人審議会は、学校教育体系に基づく既存の設置基準に照らして認可するかどうか決める。国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)で決定した戦略特区での加計学園の獣医学部新設については既存の設置基準から外れているので審査事項ではない。私は国民が注視している間に、諮問会議による再検証を行う必要があると思うが、認可されるでしょう。来年4月に開学する可能性は高い。

「柳に雪折れ無し」
――なぜ「面従腹背」を座右の銘にしたのですか。
 権力者に意見を言って、受け入れてくれなければ仕方がないというのが役人の宿命です。そういう経験を積んで、だんだんと面従腹背になり、生き方としてしなやかさが備わった。「柳に雪折れ無し」ということわざがある。雪が積もっても柳はポキンと折れずに曲がり、やがて元に戻る。そんなやり方をして組織の中で生きのびてきた。確かに一般的に言葉のイメージは悪いが、面従腹背のおかげで、とくに役人の最後の頃は、教育機会確保法(不登校の子どもたちを対象としたフリースクールへの支援や自治体による夜間中学の設置など)の成立など国民のためになる仕事に多く巡り合えた。

学習ボランティア
――今、どんな活動をしていますか。
 退職後の2月から福島市の「自主夜間中学」(義務教育未修学者や外国人などに教える学習支援組織で、市民団体などが運営)と厚木市の自主夜間中学で勉強を教えるボランティアをしています。厚木では学校に行けず読み書きがほとんどできない80歳近い男性に小学校低学年レベルの国語を教えている。この人、よく生きてこられたなと思います。また、高校中退者の学習支援を行うことも考えている。
 文科省はこうした人たちがいることを分かっていながら全体から見れば、はしっこの問題だと、見て見ぬふりしてきた。私自身、罪の意識を感じている。置き去りになった人に対して基本的人権の基盤とも言える「学習権」があることを伝えていきたい。
聞き手 橋詰雅博
posted by ロバの耳 at 15:02| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月26日

《遠吠え》「排除しますっ!」は、振付師なくヒロイン自ら「緑のタヌキ劇場」の舞台設営にあたった結果?=田悟恒雄

 25日の東京新聞Web版「振付師なく『敵役』に/小池氏 過信が生んだ排除発言」は、とても読ませる記事でした。
 記事は、9月末「三都物語」をブチ上げた後の記者会見で小池氏が、前日「排除発言」を引き出したフリー記者・横田一さんを「あてないで」と書いたメモを、そっと司会者に差し出したシーンから始まります。
 実は小池氏、都議選のときにも「排除の論理」を持ちだしているのですが、その「選別作業」には周囲の「振付師」たちが水面下で進めたので、表沙汰にはなりませんでした。
 ところが今回の衆院選では、裏方の態勢を整える時間がなく、ヒロイン自ら「緑のタヌキ劇場」の舞台設営にあたるハメに。それで、ついうっかりホンネを出してしまったのだと。
 そう、「風」を期待するあまり、せっかく頭上に載せた木の葉まで吹き飛ばしてしまい、通り掛かりの人を化かすこともできなくなった、というわけです。
 でも、事の本質を鋭く衝いているのは、小池氏が師と仰ぐ細川護熙さんの次の言葉かもしれません─。

 「小池さんが昨年の知事選で大勝できたのは、彼女が自民党に排除されたことを見て、有権者が味方になってくれたからでした。にもかかわらず、今回自分が排除する側に回ってしまいました。それではうまくいくわけがありません。おごりがもたらした結果でしょう」(朝日新聞インタビュー)。

 蛇足ながら、ここで前都知事・舛添要一さんにも久々のご登場を願うとしましょう─。

 「小池都知事はパリで会見している〔敗戦の弁〕が、希望の党の代表としての行動なら、都の出張費用を使うべきではない」(ハフポスト)なんて、ね。

 舛添さんて、意外と公金の使い方に厳格なお考えをお持ちだったんですねぇ?

(「零細出版人の遠吠え」10/25より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 09:50| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月24日

《遠吠え》「謙虚」も「真摯」も「丁寧」も、ご当人には似つかわしくない「取って付けたイチジクの葉」=田悟恒雄

 今回の衆院選で「まさかの単独過半数&与党で3分の2議席」を手にしたアベ首相、さっそく「同じ総裁の下で3回続けて勝利を得たのは立党以来60年あまりの歴史の中で初めてのことだ」なんて胸を張る一方、こうも言っています─。

 「国民からより一層厳しいまなざしが注がれる。そのことをすべての与党議員が強く意識しなければならない。今まで以上に謙虚な姿勢で、そして真摯な政権運営に全力を尽くさなければならない」

 持ち前の「驕り」を反省しているのじゃないか?と早とちりする向きもあるようですが、決してそんなものではありません。このお方のこれまでの言動と行動を思い起こしてみれば、これが「取って付けたイチジクの葉」にすぎないことは、すぐにバレてしまうのがオチというもの。
 たとえば「モリカケ疑惑」─。このお方の言い分では、「これまでも丁寧に説明してきたし、これからも国会で質問されれば丁寧に答えたい」ということになるらしい。
 でも、野党やメディアの追及から必死に逃げまくり、ついには突如国会解散までしてのけた、というのがこの間の真実じゃないですか!?
 「謙虚」だの「真摯」だの「丁寧」だの、どうみてもご当人には似つかわしくない「うちゅくしい言葉」を連発していると、もう誰にも相手にしてもらえなくなりますよ。

(「零細出版人の遠吠え」10/24より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 11:42| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月23日

≪お知らせ≫ 10月27日 JCJ出版部会・講演会のご案内

日本はどこまで右傾化するのか
「安倍政権と9条つぶし」─その源流を追う


戦後72年、ついに安倍政権は、憲法9条をつぶし、日本を「戦争する国」へと駆り立てる道に踏みこんだ!
どうして、こんな事態になってしまったのか!?
戦前回帰というウルトラ右翼の母胎である「日本ナショナリズム」の源流に分け入り、 右傾化へ拍車をかけてきた影のプロセスを明かす。


講師: 梅田正己
日時: 10月27日 (金)18時30分開会(18時15分開場)
場所: YMCAアジア青少年センター 3階会議室
〒101-0064 東京都千代田区猿楽町 2 - 5 - 5 Tel : 03-3233-0611
JR水道橋駅・東口改札を出て白山通りを右へ進む。「居酒屋和民」前の交差点を左に渡る。その道を
真っ直ぐに入る。神田女学園に突き当たり横の路地を右へ。
地図
参加費:800円(会員・学生500円)

梅田正己 (うめだ・まさき):1936年生まれ。書籍編集者を経て、高文研前代表。歴史学者、ジャーナリスト。著書に『これだけは知っておきたい・近代日本の戦争』『「非戦の国」が崩れゆく』『「市民の時代」の教育を求めて』『日本ナショナリズムの歴史・全4巻』(以上、高文研)、『この国のゆくえ』(岩波ジュニア新書)など著書多数。

《主催》 日本ジャーナリスト会議(JCJ)出版部会
〒101-0051千代田区神田神保町1-18-1 千国屋ビル402号
03-3291-6475 fax03-3291-6478
メールアドレス:office@jcj.gr.jp


posted by ロバの耳 at 10:18| Comment(0) | お知らせ/お願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月22日

【今週の風考計】10.22─<私はもう、嘘をつく心には倦き果てた!>─中原中也・没後80年に想う

22日は、詩人・中原中也が没して80年。そして今年、生誕110年になる。青春の切なさや人生の悲しみを詠む詩が多い。<思へば遠く来たもんだ 十二の冬のあの夕べ…>を始め、<汚れつちまつた悲しみに…>など、今でも口ずさむ。自分の悲しみと響き合い、ひたひたと心に染みてくる。

だが忘れてならないのは、死の前年に起きた2・26事件や戦争へと傾斜するキナ臭い世相に、オノマトペや擬態語を混ぜ込みながら、「時代に抗する道化の精神」を、詩に結晶させてきた中也の感性である。佐々木幹郎『中原中也』(岩波新書)を読んで教えられた。

「嘘つきに」と題された詩がある。<私はもう、嘘をつく心には倦きはてた。/なんにも慈むことがなく、うすっぺらな心をもち、/そのくせビクビクしながら、面白半分ばかりして、/それにまことしやかな理窟をつける。…私はもう、嘘をつく心には倦き果てた!>─オッと待って、これは中也の自戒じゃない。当時の軍と議会の馴れ合いがはびこる世相に向けた痛烈なプロテストだ。そう捉えたい。

さて今の日本、何が起きているか。神戸製鋼では自社製品の品質保証データを改ざんし、日産自動車では安全点検の不正、116万台のリコールという前代未聞の事件が起きている。東芝の粉飾会計から商工中金の不正融資まで、まさに嘘のカタマリじゃないか。いやいや永田町・安倍政権が進める国会運営も、嘘と詭弁とごまかしのオンパレード。PKO日報隠し、「森友・加計」疑惑、出した資料はすべてスミヌリ、一つも明らかになっていない。まさに政官財の嘘つきトライアングル。本当に<嘘をつく心には倦き果てた!> (2017/10/22)
posted by ロバの耳 at 07:45| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月15日

【今週の風考計】10.15─またも沖縄で墜落・炎上したCH53Eヘリとストロンチウム90

◆沖縄県東村の私有牧草地に墜落し、大破・炎上した米軍ヘリコプターは、6月に久米島空港へ緊急着陸したヘリと同一機。◆このCH53E大型ヘリには、放射性物質が収納されている。7枚の回転翼ブレードを持ち、それぞれの根元付近に、放射性物質ストロンチウム90が入った計器を備える。空洞になっている回転翼ブレード内の圧力変化を、飛行中でも常に検知し、劣化や氷結による亀裂などの異常が発生していないか確認している。

◆13年前、沖縄国際大に墜落したヘリも、今度の事故と同系のCH53Dだ。回転翼などからストロンチウム90が検出されている。

◆いま事故機体のストロンチウム90が飛散した現場周辺では、不安が広がる。事故後、現場で消火作業にあたった国頭消防隊員も「被曝したのでは?」と、精神的な不安や緊張にさらされている。◆現場の西約300メートルの地点3カ所で、放射線調査を実施した矢ヶ崎克馬琉球大名誉教授は、「1u当たり81ベクレルのベータ線が検出された」という。人体にはほとんど影響がないレベルというが、牧草地の所有者は、これから刈り入れする牧草や飼育している豚50頭の出荷に影響が出ると心配する。

◆沖縄防衛局と県は、現場への立ち入りを申請している。だが<日米地位協定>に阻まれ、日本政府や沖縄県の調査は拒否され、またも泣き寝入りが強いられるのは必定だ。沖縄から基地をなくせ! まさに総選挙の争点、やまとんちゅうの一票が問われている。(2017/10/15)
posted by ロバの耳 at 11:08| Comment(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月13日

《遠吠え》トカゲのシッポ切りはもとより、都合の悪いことは「妻が、妻が…」で逃げ切り図る卑怯者=田悟恒雄

 おとといのテレ朝「報道ステーション」党首討論での「森友問題」に対するアベ首相発言には、びっくりを通り越して呆れ果ててしまいました─。

 「籠池さん自体が詐欺で逮捕され、起訴されました。…こういう詐欺をはたらく人物のつくった学校でですね、妻が名誉校長を引き受けたことは、やっぱり問題があったと。こういう人だから騙されてしまったのだろうと」

 そこには、この人物の「卑怯者ぶり」が、余すところなくさらけ出されています。あからさまな「トカゲのシッポ切り」はもとより、自分に都合の悪いことはすべて「妻が、妻が…」で逃げ切りを図るつもり。
 もう記憶も薄らいでしまったことでしょうから、ご参考までに、疑惑が発覚し始めた頃の「遠吠え」を引っぱり出しておきましょう─。

 02/22 「もっと傑作、かついかがわしいのは、寄付金を募ったときのその名です。ナなんと『安倍晋三記念小学校』ですって!
 『悪い冗談』というのはふつう、このへんでお終いとなるのですが、これにはさらに続編があるのです。ナナなんと、記念に名を冠された宰相の妻・安倍昭恵氏が『名誉校長』を務めるんだそうです。
 このことを国会で質された『記念政治家』氏、血相を変えて『関係していれば総理も国会議員も辞める』などと息巻いていましたが、『妻から学園の先生の教育への熱意はすばらしいという話は聞いている』などともおっしゃっています。」

 02/24 「くだんの『小學院』の『名誉校長』にめでたく就任された安倍昭恵氏が、同学園傘下の幼稚園で行なった講演から─。
 『こちらの教育方針は大変、主人〔シンゾー氏〕も素晴らしいと思っている。(卒園後)公立小学校の教育を受けると、せっかく芯ができたものが揺らいでしまう』」

 02/27 「世間様がくだんの学園の異常さに気づき、疑惑の目を向け始めたからなのでしょう、せっかく『名誉校長』に就任あそばされたファーストレディを辞任させ、いつの間にか『名誉校長 安倍昭恵先生 安倍晋三内閣総理大臣夫人』の写真も挨拶文も、学園HPから削除してしまいました。
 これを『隠蔽じゃないか』と国会で追及した民進党議員に、当のご仁はブッちぎれ─。
『隠蔽というのはですね、隠蔽というのは、隠蔽というのは、じゃあ、私が隠蔽したんですか! 私がですね、私が森友学園のHPに対して隠蔽しようがないじゃないですか!』」

 もう支離滅裂。ばっかばかしいったら、ありゃしない。

(「零細出版人の遠吠え」10/13より。 http://www.liberta-s.com/
posted by ロバの耳 at 09:30| Comment(0) | 遠吠え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする